スプリング式空気銃のメリット/ディメリット②

with コメントはまだありません

スプリング式空気銃のディメリット、と言うか難しい点をお話しします。一口にスプリング銃と言っても戦前からのデザインを引き継ぐビンテージモデルもあれば、イギリス、ドイツの高級銃、トルコ、スペインの安価なモデルまで幅広く存在します。

私が使っているエアアームス TX200は命中精度優先の高級なスプリング銃です。下記の難しい課題をクリアすればPCP空気銃並みの集弾性能を発揮します。

①銃と弾との相性がシビアである。

各メーカーから発売されている空気銃弾は同じ5.5㎜口径でも重量、直径、形状がそれぞれ異なります。スプリング銃の場合はその僅かな違いが集弾性能やパワーに影響します。スプリング銃が”当たらない“とされる理由に、適合する弾を使っていないことが挙げられます。さまざまな銘柄の弾を用意して、自分の銃に向いたものを探す必要があります。

②銃にスコープをセッティングするのに技が必要

強烈なリコイルを発生させるスプリング銃は、スコープにダメージを与える場合があります。振動に耐えられるスコープをズレが生じにくい1ピースマウントに搭載するなどの工夫が必要です。スコープリングの内側に緩衝材を巻くのも効果的です。イルミネーション機能付きスコープは使用不可、必ず壊れます。

③リコイルを制御する射撃技術が求められる

トリガーを引いた瞬間と弾が発射される瞬間に2つのリコイル(反動・振動)がほぼ同時に発生します。このリコイルをいかにコントロールできるかは射手の技量次第です。いくつかのコツがあるのですが、固いレストに置いて撃つより、手のひらの上にストックを載せて撃つほうがリコイルが緩和され集弾が良くなります。

④単発式なので、1発装填、1発発射となる。

こればかりは致し方ありません。一発必中を期すことになるので、そのぶん射撃技量の研鑽に励むことが求められます。1発しか撃てないので取り扱いをするうえで安全だとも言えます。

⑤プリチャージ式空気銃より非力である

パワーが低いので飛距離・集弾性能ではPCPに及びません。可能な限り獲物に近づいてバイタルゾーンに一弾を与えなけれは捕獲に至らないのです。射撃技術に加えて、ストーキング技術も必須です。

このように、敢えて不利な条件を理解して、その銃の当たりどころを見つける楽しさがあります。その趣味性の高さもスプリング銃の魅力だと思います。